自律神経失調症とは?
自律神経失調症は、自律神経のバランスが乱れることで引き起こされる様々な疾患です。
自律神経は、交感神経と副交感神経の二つから成り立っています。
自律神経とは?
自律神経は、私たちが意識することなく働いていて、意識で動かす事はできません。
24時間、常に体内の無意識な機能を調節する神経で、例えば体温調節のための発汗、栄養物の分解・吸収、心拍数の増減による血液量の調整等の様々な体の機能維持にかかわっています。
交感神経と副交感神経について
自律神経は交感神経と副交感神経の二つから成り立ち、交感神経は体が活動的になるときに働き、副交感神経は体がリラックスするときに働きます。
このバランスが崩れた状態が自律神経失調症と言われるものです。
この交感神経と副交感神経のバランスはストレスやホルモンの働きに大きな影響をうけ、バランスが崩れることにより体と心にいろいろな症状が現れます。
自律神経失調症を理解するには、自律神経の働きを理解することが重要な鍵となります。
交感神経は「行動と逃走」を活発にする反応を司り、緊急時やストレス下で活性化します。これにより心拍数が上がり、血圧が上昇し、エネルギーを迅速に使える状態にします。
一方、副交感神経は「休息と消化」を促し、心拍数を落ち着かせ、消化器系の働きを促進し、体をリラックスさせます。この二つの神経がバランスよく働くことで、体は健康を保ちます。
しかし、ストレスや過労、不規則な生活習慣などが原因でこのバランスが崩れると、自律神経失調症が発症します。現代社会では、交感神経が過剰に働き副交感神経が十分に機能しなくなることが多く、このバランスの乱れがさまざまな身体的および精神的な症状を引き起こします。
自律神経失調症状の現れかた
自律神経は全身の様々な器官の働きを司るため、バランスが崩れることでおこる症状も体質などによってさまざまです。
- 筋肉・関節
- 肩・首のこり、腰痛、筋肉痛、関節痛
- 耳
- 耳鳴り、めまい、耳の聞こえの違和感
- 頭
- 頭痛、頭鳴り、頭重感、脱毛
- のど
- 咽喉頭異常感症(ヒステリー球)、話づらい、飲み込みづらい
- 手足
- 痛み、しびれ、ふるえ、冷え、脱力感
- 胃腸
- 下痢、便秘、吐き気、膨満感
- 心臓
- 動悸、息切れ感、圧迫感
- 口
- 口の乾き、味覚障害
- 皮膚
- 痒み、多汗、痛み
- 全身
- 倦怠感、疲労感、食欲不振、食欲過多
- 生殖器
- 生理不順、勃起障害
- 精神
- 不眠、不安、イライラ感、情緒不安定、落ち込み、集中力低下
自律神経失調症のハリ治療
ハリ治療は自律神経のバランスを整える働きをもっています。ハリ治療で体の緊張をほぐして副交感神経が優位になり、リラックス状態を促すことで交感神経の過剰な働きを抑える作用があります。
これにより、血圧の安定や体内の血流の改善等で全身状態が良好に向かいます。また、脳内の神経伝達物質の分泌が促進されることによってストレスの緩和に効果が発揮されます。これらが組み合わさって、自律神経失調症の諸症状の軽減につながっていきます。
当院独自の治療を行っています
当院院長は、鍼灸大学の学生時代より自律神経失調症のハリ治療に取り組み、耳鼻咽喉専門病院での治療以来30年近く耳鼻咽喉科疾患のハリ治療を行う中で自律神経を調整することに力を入れてきました。
耳鼻咽喉科疾患とともに自律神経失調症が改善していく多くの患者さんを見てきました。そんな中、患者さんご自身やご家族から耳鼻咽喉科疾患以外にも自律神経失調症の治療もして欲しいとのお声から治療を行っております。
当院の自律神経失調症治療の特長は、全身の自律神経の調整と局所の治療を併せて行うことです。さらに独自の「河合式自律訓練法」と生活指導によりその効果を高いまま持続し根本的な改善をはかります。
自律神経失調症は長年の生活習慣が発症の基盤にあり、一時的な改善は出来ても根本からの回復は容易にしづらいものです。また症状の現れ方には 個人差があり同時に複数の症状が現れたりする事もあります。
そこで当院では各患者さんに特化した鍼治療を中心に複数の治療法を組み合わせた治療を徹底して行い実績を上げてきました。
今までの治療で変化が見られない方、一時的な改善しか見られない方、ぜひ当院の治療をお試しください。
【河合式自律訓練法】・・・薬を減らしたいとお考えの方へ
薬に頼らない自律神経失調症改善のための自律神経の調整法はいくつか知られており、「マインドフルネス」「瞑想法」「自律訓練法」などがあります。
当院では、当院院長が考案した自律訓練法の「河合式自律訓練法」を治療の一環としてご自宅で実践していただくことで、ハリ治療との相乗効果により高い改善率となっております。
「河合式自律訓練法」とは?
現代社会は変化のスピードが速く、私たちは常に緊張を伴う生活を強いられます。それにより自律神経が乱れ、自律神経失調症はじめ多くの病気が引き起こされます。
このような環境の中では、自ら心身の緊張を取り除き、健康を維持することが必要です。その実践法として比較的容易で効果の高いものとして、自律訓練法があります。
自律訓練法は1932年にドイツの精神科医、シュルツ博士が東洋の瞑想などを基に作ったもので、自分の意識を体感に集中することで雑念から解放され、心身の緊張を取り除き自律神経を安定させるものです。
しかし自分一人で行う自律訓練法では、なかなか体感へ深い注意を向けるということを体得するのが難しいのが現状です。
そこで当院の院長が心理学系学会の役員だった時に、誘導の言葉によって誰でも簡単に深いリラックス状態になれる「河合式自律訓練法」を作りました。
当院ではこの「河合式自律訓練法」をCDとして販売し、2008年以来3000枚以上を患者様に提供し、小さなお子様からシニアまで好評を得てきました。体の不調でお悩みのかたに、ぜひ一度お試しいただきたいと思っております。
「河合式自律訓練法」の特長
・ナレーションに合わせて誰でも簡単に深いリラックス状態になり、自律神経を安定させられる。
・薬に頼らず眠れるようになる。
・繰り返すことにより自分の心身の緊張をとるコツが習得でき、
自分一人でも深いリラックス状態になれるようになる。
・深い睡眠がとれるようになり病気の回復を早める。
・リラックスした状態で日常生活が送れるようになる。
・自己コントロールがしやすくなり集中力が高まる。
「河合式自律訓練法」CDは、治療の一環として当院患者様に販売しております。